この記事では、ユミルについて詳しくまとめてあります。
ユミルは、物語序盤から登場しながらも、名前が伏せられていた謎の多い人物でした。
5巻収録の特別編「イルゼの手帳」では、巨人が「ユミルのたみ・・ユミルさま・・よくぞ」と言葉を発するシーンがあり、巨人の謎や「ユミル」という名前が特別な意味を持つことが推測されました。
登場人物としてのユミルの正体は「顎の巨人」でしたが、なぜ彼女が「ユミル」という名前で、巨人の力を持っていたのかを、今回考察していきたいと思います。
ユミルの正体とは
「ユミルの民」、「ユミル様」・・・ユミルを崇めていた右側の人間、この跪く姿・・・ひょっとして「イルゼの手帳」で、イルゼ・ラングナーを食って、リヴァイと私があの時遭遇した巨人なのか?・・・何ってことだ・・・ pic.twitter.com/5cek5HkSl6
— ハンジ・ゾエ分隊長Bot (@hanji_zoe_aot) June 9, 2017
- 身長:172㎝
- 体重:63㎏
- 出身:マーレ
- 所属:調査兵団
- ユミルの性格:口が悪く、思ったことをはっきり言う
ユミルは、身体能力の高さに加え頭もよく、本来であれば訓練兵の卒業成績も10番以内であってもおかしくないと言われています。
ユミルはクリスタのことが好きでいつも行動を共にしており、これらの彼女の言動や性格は後述する彼女の過去に大きく影響を受けています。
自分を偽って生きたことにより最悪の結末を迎えたことを受け、偶然手にした第二の人生では「好きに生きよう」と思った経緯があります。
また、クリスタに対しては偶然、クリスタの生い立ちを聞き、自身を偽って生きる境遇が似ていたことが理由とされています。
ユミルの過去
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— 進撃の巨人ちゃんねる (@shingekich) September 14, 2015
89話「会議」(22巻)にて、ようやくユミルの生い立ちが明かされました。
ユミルはライナーらと共にマーレに戻った後、クリスタに宛てた手紙でそのことを記しています。
ユミルには名前はなく、両親が誰なのかも不明でありましたが、物心がつく頃から大勢の物乞いの一人として路上で生活をしていました。
しかし、ある日彼女の前に一人の男が現れ、男に「ユミル」と名付けられた。
その事で彼女の人生は一変し後に壮絶な運命をむかえることとなります。
「ユミル」という名前は、エルディア人にとって、初めて始祖の巨人の力を得た人物の名前であり、特別であったため、「ユミル」の生まれ変わりかそれと同等のものとして祭り上げられました。
彼女はそのことにより生活がこれまでとはまったく違うものとなり、「ユミル」を演じることにより立派な寝床と食事にありつくことができました。
また、周りの人間も、自分が「ユミル」を演じることで、幸せになれると思っていた。
ところが、その後、「ユミル教」とも言えるユミル信仰がマーレによって目をつけられ、罰せられることとなりました。
彼女に名前を付けた男は手のひらを返し「ユミルに騙された」と言ったが、それでも、ユミルは彼女を祭り上げた人たちを助けるために「ユミル」を演じ続け、そのことにより、彼女たち一派は、「楽園送り」(巨人化する注射を打たれ、パラディ島に放たれること)となります。
ユミルは約60年間(47話「子供達」でユミルとベルトルトの会話から推測される)、無垢の巨人としてパラディ島の壁外をさまよい続けることになりましたが、マーレから始祖奪還の為派遣された、マーレの戦士たちを偶然遭遇し、マルセルを喰うことで、人の姿に戻ることとなり(無垢の巨人が「九つの巨人」を喰うことにより巨人の力を自由に操れるようになり人間にも戻れる)、パラディ島壁内に侵入し、第二の人生を歩むことになりました。
この第二の人生が物語序盤で見られるユミルであり、この彼女の壮絶な過去が、彼女の生き方を変えることに繋がります。
ユミルがクリスタにこだわる理由とは!?
ユミルとクリスタの絆①
2人の関係すきです#ユミル生誕祭2016#ユミクリ pic.twitter.com/wwCH4xg3k4— 進撃の巨人 fanpage (@Shingeki_Armika) February 16, 2016
ユミルは最初に登場した時(2巻)から名前は伏せられていたものの、クリスタへの好意を表に出していました。
また、訓練生時代から、クリスタの動向を気にしていて、常に行動を共にしています。
最初は作者の個性的な画風から、男かと思っていましたが、どうも作品を読んでいると女性のようですし、クリスタにこだわっている理由が謎に包まれていましたが、現在、その理由は明らかにされており、クリスタの境遇がユミルと似ていることが理由とされています。
ユミルは自分を偽る人生を歩んだ結果、不幸な結末を辿る事となります。
それどころか、ただ存在するだけで世界から憎まれた存在となってしまいました。
そのことから、第二の人生では、二度と自分を偽ることなく、今後は自分の為だけに生きようと誓った経緯があります。
一方、クリスタは、レイス家当主であるロッド・レイスと妾との間に生まれたことで、不義の子とされ、ユミルと同様、存在する事さえも疎まれていた境遇があります。
クリスタは、その後、その存在自体をなかったことにするため殺されそうになりますが、ロッド・レイスの「名前を変えて、その存在を隠し、つつましく生きていく」ことを条件に生かされ、兵士となりました。
ユミルは偶然、クリスタの出自を耳にすることで、その境遇を自分と重ね合わせ、共感し、彼女にも自分らしく生きてほしいと願望を持ったのです。
ユミルは顎の巨人だった!!
ユミル巨人化漫画と違ってアニメだとホント迫力あんなwカッケェ!!
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— たつドラゴ@コミケ初参加day3 (@tatsudorago) April 22, 2017
40話「ユミル」の回で、ユミルはクリスタらを守るため、巨人化することで、巨人化する能力を有することと、この世界の謎を知る人物であることが明らかになりました。
この時、ライナーとベルトルトは、その巨人の形状から、過去に自分たちの仲間を喰った巨人の正体がユミルであったことを知りますが、この時点では、「顎」であることは明かされていません。
「九つの巨人」の中の「顎の巨人」であることが確定したのは、マーレ編に入ってからで、ポルコ・ガリア―ドがユミルから巨人の力を継承し、「顎の巨人」として活躍する描写を見ることで明らかになりました。
九つの巨人について詳しく知りたい方は「【進撃の巨人】九つの巨人の能力や継承者をまとめてみた!」にまとめてあります。
謎の解明の順番としては、ライナーをかばった仲間(マルセル)が巨人に喰われる描写→ユミルの巨人化によりマルセルを喰った巨人がユミルであること→その巨人が顎であること…となっております。
ユミルがライナーたちとマーレに行った理由とは??
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ライナーとベルトルトによって、エレンと共にさらわれたユミルですが、この時の彼女の行動はクリスタを巡って二転三転します。
当初はおとなしく連れ去られる様子でしたが、調査兵団が追ってきていることを確認するとクリスタもそこにいることを確信し、クリスタも共に連れていくとライナー・ベルトルトを脅迫します。
その後、状況が変わると、クリスタと共に壁内にとどまるのかと思いきや、巨人に囲まれるライナー・ベルトルトに加勢し、共にマーレに戻ります。
この時のユミルの心理状態は分かりにくいですが、最終的にマーレに行ったこと以外は論理的に説明がつきます。
その行動の理由になるのは、「どうすればクリスタを守ることができるのか?」です。
ユミルは壁内とライナー・ベルトルト側(マーレ)の力関係を計り、最初は、エレンをクリスタと共にマーレに連れていく事を考えます。
しかし、エレンの座標の力を見た後、壁の中にも未来があると考え、クリスタを壁の中にとどめる方が、クリスタを守ることのできる可能性があると考えます。
しかし、そうであれば、ユミルはクリスタと共に過ごすことを望んでいるはずですから、共に壁内に残ることが普通の考えですが、その刹那、ベルトルトの声を耳にしたユミルは、クリスタに別れを告げ、ライナー&ベルトルトに加勢しマーレについていく事となります。
これは、48話「誰か」でベルトルトの心の声を聞いたことで、ライナー・ベルトルトの境遇に思いを馳せ、自分でも「バカなことを…」と思いながらも、自分の思うままに最後まで生きようとしたユミルの象徴的な行動だったと思われます。
ユミルの巨人「顎の巨人」の継承者は??
Isym先生の誕生日用切り絵。
顎の巨人初めて切ったけどカッコいい😆#切り絵 pic.twitter.com/OyHvMFvqhb— subaru49 (@subaru49_m45) August 21, 2017
ユミルはマーレに行くことで、巨人の力をマーレに返すこととなりました。
マーレの戦士ポルコ・ガリア―ドに継承され、明記されていませんが、ユミルは巨人に喰われ死亡ということになります。
まとめ
以上、ユミルに関する謎をまとめました。
登場当初から存在感がありながらも名前を伏せられ、その意味が想像されたユミル。
名前が出てからも、イルゼの手帳から、その由来が謎に包まれていました。
また、巨人化できることが判明してからは、彼女はどの立場の人間で、どれだけ物語の謎を握っているのかが議論され、その後、マーレにいったと思われてからは、「死んだのか?死んでいないのか?」が注目されていました。
ポルコに顎が継承されるとともに彼女の出自が明らかになったことで、彼女の役割は終了したと思われますが、ユミルはクリスタ(ヒストリア)との対比で描かれている人物なので、ユミルのたどった一生と今後のヒストリアを照らし合わせて読み込んでいくと、物語がさらに面白くなると感じます。